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コロナ対策2020.08.01

コロナ禍の求人市場で考える今後のキャリアプラン

【2020/10/31更新】

こんにちは!
「海外経験を活かして働こう!」ワーホリキャリア.com代表の平渡です。

ここ連日新型コロナウィルスの新規感染者数が毎日のように増えており、それに伴い企業業績が悪化して求人状況も大きく変化してきています。

先日「6月の有効求人倍率が1.11倍となり6か月連続の減少」と報道されましたが、これは求人数減少の過程に過ぎずこの状況は今後さらに厳しくなることが予想されています。

参考:「6月の有効求人倍率1.11倍、2014年10月以来の低水準」(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62123720R30C20A7I00000/

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【10月31日更新】
9月の有効求人倍率はさらに悪化して1.03倍に低下し、非正規雇用者数は前年同月比123万人の減少となりました。

参考:9月の求人倍率1.03倍に低下 非正規123万人減(日経新聞)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65640020Z21C20A0MM0000/
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一方でワーホリ・留学をされていた方は新型コロナウィルの影響により緊急帰国を余儀なくされたり、急遽海外渡航を中止をしたりした結果国内での就職活動をする方が急激に増えて来ています。

私達のところにも沢山の就職相談が来ていますが、その内容の多くが

●就職活動をしているが内定がもらえずにとても悩んでいる。

●コロナが収束した秋くらいからワーホリ・留学に行く予定でいたが、しばらくコロナが収まりそうもないので日本で就職をすべきか?悩んでいる。

●これから帰国するが、新型コロナウィルス感染者が増える状況下の日本でどのような仕事があるのか?とても不安に感じている。

といった内容のものになります。

 

従って今回はこのようなご相談にお応えするために

●新型コロナウィルスの影響で求人市場はどのようになっているのか?

●このコロナ禍で今後のキャリアプランについてどのように考えたら良いのか?

についてお話させて頂きたいと思います。

新型コロナウィルスの影響で求人市場はどう変わったか?

先程お伝えした通り新型コロナウィルスの影響により多くの企業の業績が悪化して、それに伴い全体的な採用状況も非常に厳しくなってきています。

しかし今回注目すべき大きな特徴があり、それは

●多くの企業で採用減になっている一方で業績が急拡大して絶好調な企業も少なからず存在している

という点です。

この現象は単なる景気の悪化というだけでなく、産業構造の大幅な変化によるものが大きいと考えています。

だから皆さんが今後の就職を考える際には

「この産業構造の大幅な変化」をしっかりとキャッチした上で、次のキャリアを考えることが極めて重要

であることをまずお伝えさえて頂きます。

特に注目すべき点は

①テレワークの浸透

②IT技術者の需要が急増

③IoT技術とAI技術への需要が拡大

の3点であり、この流れを踏まえた上で新型コロナウィルスの影響により「業績が悪くなった業界」と「業績が良くなった業界」についてもしっかり理解していく必要があります。

参考:新型コロナの業界別影響分析(XenoBrain)
https://special-edition.xenobrain.jp/

ここから分かるのは業績が厳しい業界は

1位「観光・宿泊」、2位「外食」、3位「百貨店」となっており、これはインバウンド需要が前年対比99.9%減になっている影響が直撃している結果であると言えます。

逆に業績が良い業界の圧倒的1位は「Eコマース」です。

2位は「医療関連」、3位は「製薬関連」と続きますが、やはり注目すべきは

ITを駆使した「Eコマース」が大きく躍進しており、この流れは今後さらに大きく加速することになる

という点です。

未経験者には非常に厳しい求人状況になっている

また企業の採用数が大幅に減ってきているのですが、この減り方にも明確な特徴があります。

まず1つ目の特徴はアルバイトや派遣社員など非正規雇用の採用数が激減していること。

そしてもう1つの特徴が

人材採用市場は経験者優先となり、未経験者のポテンシャル採用は非常に厳しくなっている

という点です。

参考:コロナ禍で未経験者の求人激減、買い手市場で選考も厳しく(Bussiness Insider)
https://www.businessinsider.jp/post-214563

ワーホリ・留学に行って帰国する方は大体が20代、もしくは30代前半の方がほとんどです。

従ってキャリアが浅く実質未経験者(ポテンシャル人材)の方が多いので、コロナ禍での転職活動は非常に厳しいという現実を受け止める必要があります。

このコロナ禍の求人市場を踏まえて、今後具体的にどのような対策を打ったら良いのでしょうか?

コロナで厳しい求人市場でどのような対策を打ったら良いか?

ワーホリ・留学から帰国した方の多くは

●英語(語学)を使うお仕事

●外国人と接するお仕事

●海外とつながるお仕事

に就くことを希望されています。

 

従って私はワーホリ・留学経験者の方には

①インバウンド関連のお仕事

②教育関連のお仕事

③IT/オンライン関連のお仕事

をおススメするケースが多いのですが、今一番厳しいのが私が一押しのインバウンド関連の求人となってしまっています・・

理由はご存知の通り新型コロナウィルスの影響で国境が閉鎖となり、訪日外国人の実績は前年対比99.9%減という非常に厳しい状況となっているからです。

参考:「訪日外国人観光客99.9%減の衝撃!インバウンド特化店の今は?」(ダイヤモンドチェーンストアオンライン)
https://diamond-rm.net/management/59855/

残念ながらこのコロナの影響により、今まで盛り上がりを見せていたインバウン関連事業者の倒産・廃業もかなり増える見込みとなってしまっています。

参考:「インバウンド効果消えた関西経済 コロナ倒産秋口から急増か」(NewsWeek)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2020/07/post-94081.php

さらにこの衝撃のインバウンド需要99.9%減の実績は2020年5月・6月のものですが、コロナは終息に向かうどころか感染者がまだまだ増えている状況下にあるのです・・

よってインバウンド需要の戻りは1~2年は期待できないという方もいて、非常に厳しい状況がしばらく続くことになるのは間違いなさそうです。

参考:「日本人がコロナ禍を本当に実感するのは秋以降だ」(BOOKウォッチ)
https://books.j-cast.com/2020/07/28012462.html

従って私が今まで一番おススメだった
・英語(語学)を活かせて
・外国人の方をおもてなしをする
・さらにワーホリ・留学経験者歓迎

インバウンド関連のお仕事はしばらくはほぼ求人がない、と考えておいたほうが良さそうな状況です・・

インバウンド関連・海外関連のキャリアは短期ではなく中長期で考える

その一方で観光庁が7月14日に発表した「観光ビジョン実現プログラム2020」では

目の前は新型コロナウィルの影響で非常に厳しい観光業ですが、

●我が国の観光は厳しい状況にあるが、自然、食、伝統文化、芸術、風俗習慣、歴史など日本各地の観光資源の魅力が失われたものではない。

●インバウンド市場の今後について「2030年6,000万人の目標は十分達成可能」と発表しています。

参考:「観光庁が観光ビジョン実現プログラム2020を発表」(訪日ラボ)
https://honichi.com/news/2020/07/27/tourismvisionrealizationprogram/?fbclid=IwAR1m04T7pyg_tDBAwZpl0lh_WVGC8a3RTMHjGxP9-02FeyQTub_f-8Rw4AM

この観光庁の考え方は非常に説得力があり、強く賛同できるものです。
また私自身も令和の時代の日本を盛り上げていく成長産業は「インバウンド需要をとらえた観光業」だと考えているので、「2030年6000万人の訪日外国人観光客の達成」に貢献できるように今の仕事をしています。

この観光庁の発表を皆さんの今後のキャリア形成の観点から考察すると

「インバウンド関連のお仕事」は短期的(1~2年)には非常に厳しい状況だが、中長期的(3~10年程度)には非常に有望である

とみることが出来ます。

従ってインバウンド関連のお仕事を目指している方は「目の前の就職」は非常に厳しいかもしれませんが、コロナの収束後国境が回復しインバウンド需要が戻ってきたときには逆に人手不足になるため、

コロナ終息のタイミングを虎視眈々と狙ってしっかりキャリアプランを立てる

ことを強くおススメ致します。

中にはインバウンド関連だけでなく「留学関連のお仕事」とか「海外とつながるお仕事」を希望される方もいると思いますが、基本的には「国境をリアルに移動して外国人の方と接するお仕事」であれば同様の考え方になります。

人生100年時代のキャリア構築には時間がかかりますので、コロナの状況に振り回されずに少し長い目で見てじっくりキャリア形成に取り組む良いタイミングなのかもしれません。

今後のキャリアプランを2つのステップに分けて考える

ここまでにお伝えさせて頂いた通り新型コロナウィルスの影響で世界の国境が封鎖されてしまい、短期的には海外・インバウンド関連の求人は激減してしまっています。

同時に多くの企業の求人は「経験者優先採用」となり、明確な専門スキルがなかったり社会人経験が少ない「ポテンシャル求人」は特に激減してしまっている状況です。

関連記事:コロナ禍で日本の求人状況はどうなっているのか?
https://www.j-styles.co.jp/coronaeikyoukyuuzinzyoukyou/

このような状況で私が皆さんにおススメしたいのは

就きたいキャリアイメージを改めて明確にした上で、そのキャリアに「2ステップ」で到達する


計画を立てることです。

1つの例を挙げたいと思います。

ワーホリ・留学から帰国された方々からの就職相談の中で多いのが、客単価の高いホテルで外国人ゲストを接客するお仕事です。

いわゆる「ホスピタリティ」に関するお仕事で、今後世界中のお客様をターゲットにしたこの「ホスピタリティ」分野の経験やスキルを活かす機会はどんどん増えていくと思います。

しかしコロナ禍でインバウンドをターゲットにしたホテルは今一番経営が厳しい業界の一つで、現在ほとんどのホテル求人がストップしてしまっている状況です。

但しこの厳しい状況を乗り切ったホテルは、再びインバウンドが復活した時に積極採用を始めることは間違いないと思います。

この積極採用を始める時期が1年後なのか?2年後なのか?果たして5年後なのか??

残念ながらこの時期を正確に予想するのは難しいのですが・・仮に2年後だと仮定すると、

希望の求人を射止めるために、今後の2年間でどのような経験とキャリアを積んだら良いか?をしっかり考える

ことが重要になります。

その上でまずは目の前のステップとして、この「必要なキャリアを積める環境がある会社・ポジションに就職して力をつける」ことが現実的なキャリアステップの考え方になります。

想定できる環境を挙げてみると

●接客・サービスのスキルアップが実現できる環境(外国人に限らず日本人でもOK)

●アルバイトを含めたチームマネジメント経験を積める環境

●次世代のホテル経営の変化を鑑みて、IT・オンライン・AI技術を習得できる環境

などが考えられます

またどの企業もそうですが、特にホテルを含めたサービス業界において非常に重宝されるのが「チームマネジメントが出来る能力」を持った人材であるため出来るだけこの経験を積んでおきたいところです。

尚このチームメンバーには日本人だけでなく、世界中の方々が参加するケースが多くなっているため、海外経験を活かしやすいポジションが増えている点にも注目です。

さらにサービス業の多くが大幅な生産性向上を実現しないと生き残れない時代に突入するので、IT・オンライン・AIに明るい人材は今後重宝される可能性が高くなります。

要するに目の前の

ステップ1では「必要なスキルを習得できる環境」に就職して力を蓄えておき

本当に希望する求人が復活したタイミングで本命に挑戦するという2ステップでのキャリアプラン構築が現実的

だと思います。

更に付け加えると英語力に自信がない方は、この2年間で仕事で使える「実践的な英語力」を磨いておくことを強くおススメします。

尚この英語力は単なる日常英会話程度では弱いので「接客英語」や「ビジネス英語」レベルをマスターすることが求められます。

「キャリアのブランク」には気を付けて!

またこのように就職が厳しい状況下で「就職しないで勉強に集中する」という方もいますが、あまりおススメ出来ない考え方です。

理由はそもそもキャリアに関するスキルは座学ではなく、実際に仕事を通じてしか身に着けることが出来ないからです。

勿論この考え方は語学にも当てはまることです。

またここで気を付けて欲しいのがコロナの影響による求人減や、自分の希望する仕事に就けないことを理由に「キャリアのブランク」を作らないようにすることです。

ただでさえ明確なキャリアがない20代の方が、ここでキャリアのブランク(=就職をしていない期間)を作ってしまうと明らかに今後の就職が不利になってしまうので十分注意をして下さい。

関連記事:コロナでワーホリ延期/キャリアのブランクに注意!
https://www.j-styles.co.jp/career-blank/

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如何でしたでしょうか?

現在コロナ禍で非常に厳しい求人市場ですが、コロナ収束後に訪れる変化やチャンスを見据えて、しっかりしたキャリアプランを立てて実行していくことにより明るい未来が見えてくるのではないでしょうか。

「ローマは1日にしてならず」、今回は目指すキャリアに到着するためには焦らずに2ステップで進んでいくことを強くおススメさせて頂き皆様へのアドバイスとさせて頂きます。

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